名もない小児科医のつぶやき

名もない小児科医がひとり言をつぶやきます。

抗菌薬は必要ですか? 3つのポイント

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お子さんが熱発してしまい、

その後、近くのクリニックを受診したとします。

そのクリニックでのやり取りで 

こんな場面はありませんか?

 

お医者さんから、

「風邪ですが、とりあえず抗菌薬を処方しときます。」

「 のどが赤いので、抗菌薬を処方します。」

というような場面です。

 

それ本当に抗菌薬が必要なのでしょうか?

 

子どもの発熱の原因ですが、

その多くはウイルス感染症です。

そのため、抗菌薬は必要ない場合が大半です。

 

しかし、風邪と思っていた中に重症な細菌感染が隠れているため、

まったく細菌感染がないと言えないのも事実です。

 

本当に抗菌薬が必要かどうか、どうやって僕ら小児科医は

考えているのか、一緒に見ていきましょう。

 

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風邪の多くはウイルス感染です!

医者はよく「風邪ですね」と言いますが、

それを医学用語に直すと

「急性上気道炎ですね」ということになります。

 

つまり、鼻や口、のどに微生物が侵入し

悪さをしている状態のことです。

 

微生物が悪さした結果、

熱が出たり、咳や鼻水が出たり

のどが痛くなったりするのです。

 

感染した微生物は、大半がウイルス感染であり

9割程度と言っても過言ではありません。

 

有名なウイルス感染は、皆さんがご存知の通り

そう、インフルエンザウイルスですね。

 

空気中にいるウイルスを吸ってしまい、

それらが、鼻や口の粘膜に付着することで

症状を発症してしまうのです。

感染した人が、1~2メートル以内にいると

感染しやすくなります。

 

 

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ウイルス感染症は抗菌薬が効かない。

抗菌薬というお薬は

細菌に対するお薬であるため

「抗菌薬」と名付けられました。

 

ウイルスと細菌は

微生物のツートップですが、

全く形が異なります。

 

抗菌薬は細菌を攻撃するお薬なので

ウイルスに効かないばかりか

使いすぎちゃうと

体に存在する菌が攻撃されまくったため

抗菌薬に対する抵抗力を持ち始めるのです。

 

何度か耳にしたことがある人もいるでしょう。

抗菌薬が効かない菌の事を。

それを「耐性菌」といいます。

 

耐性菌による病気ならば、

我々医者側も少し気合を入れなければなりません。

 

なぜなら、抗菌薬に反応しない体になっているため

熱が下がりにくい、もしくは下がらないということが多々あります。

 

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少し脱線しちゃったのでもとに戻します。

ウイルス感染は抗菌薬が効かない、でしたね!!

 

そうなんです、ウイルス感染には

抗菌薬が全く効きません。

ウイルス感染には抗ウイルス薬を使用するのです。

 

この熱はウイルス感染? それとも細菌感染?

熱のでる原因は微生物が体の中に入って悪さをした結果で、

その分類はウイルスか細菌のどちらかに分かれます。

しかし、熱のでた子どもを見ただけで

微生物がウイルス感染なのか細菌感染かどうかは

全く区別がつきません。

高熱だから細菌感染!

と言うように決められないのです。 

 

例えば、肺炎に関して説明すると

ウイルス性肺炎と細菌性肺炎があります。

 

しかし、この2つを区別するには、

血液検査や胸部X線写真、

ウイルス抗原検査等を行う必要があります。

症状としては区別できないため

検査を利用して、総合的に判断せざるを得ないのです。

 

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検査の結果より

ウイルス感染によるものであれば、

対症療法、つまり症状に合わせた

お薬を処方します。

 

熱なら熱さまり、咳なら咳止め

といった具合です。

 

また熱の原因が細菌によるものと判断したなら

そこで初めて抗菌薬を使用するのです

 

 

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まとめです。

お疲れ様です、いかがでしたか?

少々分かりにくかったでしょうか?

 

大まかにウイルスと細菌の2種類がいて

そのせいで熱やその他の症状が出るのです。

 

本当に抗菌薬が必要なのか?

の答えですが、

「必要ではない」場合が多いのです。

 

なぜなら、

1. 子どもの熱発はほとんどウイルス感染

2. 無意味な抗菌薬を使用することで耐性菌を作ってしまう

3. 検査して初めて、ウイルス感染か細菌感染かを区別できる。

からです。 

 

むやみやたらに抗菌薬を使用しない、

飲まないために

私の言いたかった、3つのポイントです。

 

上記の3つを頭の片隅に置いておくと

医者の説明がなんとなく理解でますし

処方されたお薬の解釈も

少し理解できるのではないでしょうか?

 

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「とりあえず抗菌薬」を出しておきます、

というその声かけに疑問を感じたなら、

飲む必要性があるかどうかを

質問してみることも時には大切です。

 

本当に抗菌薬を使用したい場合に

あなたのお子さんの熱の原因は

耐性菌のため、効く薬がありませんと

言われてしまったらどう思います?

 

驚くだけではすみません。

目の前が真っ暗になるのではないでしょうか?

 

そうならないよう、

適切な抗菌薬を使用すべく

我々、小児科医は、熱の原因である微生物が

ウイルスなのか細菌なのかを見極める必要があるのです。

最終的に検査が必要になってくる場合もあります。

 

いかがでしたか?

何となくつかめてきましたか?

医学が難しく感じたならばごめんなさい。

 

「抗菌薬を出してくれない小児科医」ではなく、

「簡単に抗菌薬を処方しない小児科医」だからこそ

あなた様のお子さんの将来を考えているんだと

考え方を変えてみてはいかがでしょうか。

 

我々、小児科医も

見えない敵に恐れを抱きながら戦い

決して判断をあやまることなく

慎重に病気と立ち向かっています。

 

我々、小児科医の選択が

熱発したお子様のベストであることを

祈りながら日々精進してまいります。

 

今、まさに熱で苦しんでいるお子様が

一日でも早く熱が下がり、病気が治ります様に。

そして、家族に笑顔が戻りますように。

 小児科医一同、切に願っております。

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祝 ブログ記事、10記事。めざせ 300記事!

ブログ記事が10記事を

超えたので

今回は自分のことを少々

記事にしたいと思います。

 

現在、40歳を超えていますが、

4年前に決意したことがあります。

大好きな、インスタントラーメンを

食べない!

ということです。

 

40代は健康でいたい

と思ったことが

きっかけで

40歳手前に決意しました。

 

それでは、

その後の私は

どうなったのでしょう?

 

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インスタントラーメンをやめて4年目に突入します!

僕は医者をしています。

有名なことわざにもありますが、

「医者の不養生」とは

よく言ったもので、

僕も不規則な生活を

送りがちでした💦

 

現在もそうかもしれません。

食事時間、睡眠時間

が主にそうでしょう。

 

しかし、30代は

そこまで体調不良を

訴えることはなく

自由気ままに過ごしていました。

 

職業柄、どんな患者が

救急車で運ばれてくるのか

電子カルテを通じで

すぐにわかります。

 

その中に、40代が少なからずいる事。

外傷患者だけではなく、

生活習慣病からくる

病気で救急搬送される

患者も多いという事。

 

それに加え

不規則な生活が

自分自身にも当てはまる事

が重なり

 

無事に40代を過ごしたい、

そのためには、

何かをかえなければ!

と思うようになりました。

 

そして考えた抜いた結果、

インスタントラーメンを

やめる事でした。

 

なぜインスタントラーメン

かというと、

大好きで食べ過ぎていたから!!

というしかありません。

大きな理由はないのです。

 

私は、

マクドナルドも

好きですし、

コーラも飲みますし、

コンビニ弁当も

もちろん食べます。

 

恐らく皆さんと

さほど変わらない

食生活だと思います。

 

インスタントラーメンも

好きな食べ物の

一つでした。

 

しかし、食べ過ぎていたのです。

すぐ近くにインスタントラーメンが

あったことも

食べ過ぎた原因のひとつでしょうか...

 

例えば、

袋のインスタントラーメンだと

1回に2袋食べてました💦

 

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カップラーメンだと、

カップヌードル

焼きそばUFOを一緒に食べたり

でかいカップラーメンを

1回で2個だとか、

そういう食べ方をしていました。

 

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    +

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昼にインスタントラーメン、

夜もインスタントラーメン

ということもありました...

医者なのに...

 

 

インスタントラーメンは

人が食べているのを見ると

美味しそうだ! 食べたい!!

と、ものすごく思います。

 

そのため、無性に

食べたくなり

何度も食べたり、

 

食べたいのに

時間が合わず、

食べる機会を失うと

今度は、

食べられなかったことを

取り返すかの如く

2個食いしたり...

 

実際に食べると、

最初は美味しいのですが、

途中から

食べ飽きている

自分もいました。

 

でも、作った以上

残すのはもったいないので

全部食べていました。

意地でも食べていました。

 

それが、食べ過ぎに

つながったと思います。

 

大体、週2~3回程度

インスタントラーメンを

食べていました。

 

やめると決意した時、

中途半端にやめると

その反動で、沢山食べそうなので

思い切って

全く食べないこと

にしてみました。

 

インスタントラーメンをやめた後ですが!

何となく、でも思い切って

インスタントラーメンを

やめましたが、

その後、体調に変化が出ました。

 

 医学的な根拠は

全くないのですが、

冷え性がほぼなくなりました。

冷え性というのか

体温調節が変わりました。

 

以前は、夏場に

キンキンに冷やした

クーラー部屋で

長袖、長ズボンをはき

毛布をかぶるといった

生活でした。

冬は冬で

長袖、長ズボンは必須で

靴下まではいて

もちろん毛布をかぶり

その上から羽毛布団を

のせて...

みたいな生活でした。

 

現在ですが、

夏は、普通にクーラーをかけ

半袖、半ズボンで過ごし

寝るときは、

タオルケットをかぶったり

かぶらなかったり。

冬も、半袖、半ズボンで眠り、

毛布もかぶったり

かぶらなかったり

というような状態です。

 

良いか悪いかは別として

寒がりではなくなった

様に感じます。

 

そして、

いつも元気ですねと

周囲に言われます。

自分では、

ちょいと疲れている日でも

皆からすると

元気があるようです。

 

自分でも調子がいい時は

元気がありすぎると

思う時もあります。

 

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メリットやデメリットは?

メリット:塩分の取りすぎが避けられた事

デメリット:好きなものが1個なくなった事

でしょう!

 

脱線しますが、

インスタントラーメンの

塩分は1個で約5g(日本即席食品工業協会より)

日本人の1日塩分摂取は、約11g(厚生労働省より)

理想の1日塩分摂取は、成人男性で約8g(厚生労働省より)

となっています。

 

いかに私が、塩分を過剰に

とっていたかわかります。

 

インスタントラーメン会社の方

ごめんなさい!

インスタントラーメンを

否定はしていません。

本当に大好きでした💦

 

一番好きなインスタントラーメンは

袋:うまかっちゃん

カップカップヌードル

でした。

 

自分でも、

なぜ辞めたんだと

思うことも

多々ありました。

今でも、焼きそばUFOを

食べている人を見ると

私も食べたくなります。

 

しかし、一度決めたことですから

なんとか食べずに

今でも継続しています。

 

2020年4月で

4年目に突入します。

 

まとめです。

40代を健康に生きようと

インスタントラーメンをやめました。

食べ過ぎていたのが理由です。

そのおかげで

塩分の取りすぎを

控えることができました。 

体調もいい気がします。

 

しかし、

インスタントラーメンを

やめたことが正しかった、

いや間違いであった、

という事を言いたいのではありません。

 

自分の人生を、

自分の習慣を

本気で変えようとするならば

思い切った方法が

適切な場合もある事を

自分自身で試し

納得したかったのだと思います。

 

 

皆さんは

インスタントラーメンが

食べたいのなら

我慢する必要は

ないと思いますよ(^^♪

ただ、食べ過ぎには注意

してくださいね。

 

 

今回は、病気の説明ではなく

私の事をお話しました。

 

はてなブログを始めて

記事が10記事となった記念でしょうか👏

しかし、当面の目標は300記事です💦

 

気の遠くなる数字ですが、

塵も積もれば山となる

ということわざを

を胸に刻み

日々精進したいと思います。

 

 皆さんの健康と幸せを願い

小児科医として

これからも

一生懸命頑張りたいと思います。

何卒よろしくお願いします。

 

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マイコプラズマ感染症ですが、熱が下がりません💦 3つのポイント!

マイコプラズマ肺炎になり

抗菌薬を飲んではいるものの

熱が下がらない場合は、

追加の検査や他のお薬が

必要な状態かもしれません。

 

再度、病院を受診した方が

いいでしょう💦

 

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前回、マイコプラズマ感染症について

お話しました。

今回もしつこく!

マイコプラズマ感染症

お話をさせてください。

 

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マイコプラズマ肺炎で抗菌薬を飲んでも解熱しません( ;∀;)

マイコプラズマ感染症の治療は

抗菌薬です。

まず初めにクラリスロマイシンという

抗菌薬を飲んでもらいます。

 

このお薬を飲めば、

おおよその目安ですが、

10人中、7~8人は熱が下がります。

 

しかし、中にはなかなか熱が下がらず、

入院してしまう場合があるのです。

 

どういう場合に入院となるのでしょう?

 

大きく分けて下の

3つの事が考えられます!

 

1. クラリスロマイシンが効かない

2. マイコプラズマ感染症によって免疫反応が過剰となった

3. 細菌感染症やウイルス感染症が合併した

 

の場合です。

 

さっそく、上の3つを 

ゆっくり説明していきましょう。

 

まずは、 

クラリスロマイシンが効かない>

場合を説明します。

 

マイコプラズマ感染症

クラリスロマイシンという

抗菌薬を選択します。

大部分がこのクラリスロマイシンで

効き目があるのですが...

 

やっかいなことに、このクラリスロマイシン、

よく処方されているのです。

お薬手帳を確認してみるといいでしょう!

 

小児科や耳鼻科を受診した際、

とりあえず抗菌薬を

出しておきましょうと

処方されたお薬の中に

クラリスロマイシンが

出されている場合があるのです。

 

そういう過去があると、

マイコプラズマ菌が

このクラリスロマイシンに対し

耐性を獲得して

クラリスロマイシンが

効かない菌になってしまうのです💦

 

大変ですよね!

必要のない抗菌薬を

飲んだばかりに、

マイコプラズマ感染症にかかり

本当に薬を使用したい時に

お薬が効かない!

という状況が出てくるのです。

 

みなさんは、

耐性菌という言葉を聞いたことがありますか?

 

耐性菌とは、

抗菌薬が効かない菌

もしくは効きが悪い菌

 

と考えていいと思います。

 

菌も抗菌薬に攻撃されるばかりではなく

攻撃から守ろうとするのです💦

 

さて話をマイコプラズマに戻しますが、

耐性菌のマイコプラズマ

もうお薬がないかといいますと

まだ2種類ほど、他のお薬があります。

 

現在は心配いりませんが、

残りのお薬も必要がない時に飲んでしまうと

効かなくなる可能性を秘めています。

後々、とんでもないことになってしまうのです。

これは、僕ら小児科医も

十分、注意する必要があります。 

 

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次に、

マイコプラズマ感染症によって免疫反応が過剰となった>

場合を考えてみます。

 

マイコプラズマに感染すると、

体は免疫応答を開始します。

簡単に言うと、

マイコプラズマをやっつけようと

体の中で、菌を退治する守衛さんが

頑張ってくれるのです。

 

守衛さんは、難しいことばで

サイトカインと言われます。

ほとんどの場合が、

守衛さんは普通にお仕事をするんですが、

その守衛さんが頑張りすぎた場合が

こまったことになるのです。

 

それはつまり免疫反応が過剰になってしまい

体のあちこちで守衛さんによる

過剰な反応がでてしまうのです。

 

例えば、もともと肺炎だけだった症状が

体のあちこちに発疹がでたり、

少ないながらも脳や腎臓にも

症状がでる場合もあります。

 

このように、免疫反応が過剰に

なった場合は、

ステロイド薬という

炎症を抑えるお薬を使用します。

 興奮した守衛さんを

落ち着かせる目的で

ステロイド薬を使用するのです。

 

 

最後に

<細菌感染症やウイルス感染症が合併した>

場合をご説明します。

 

マイコプラズマ感染症

体がやられてしまった場合、

それだけで、免疫機能が落ちてしまいます。

そうなれば、他の細菌やウイルスが

体に侵入しやすい状態となるのです。

 

その場合、細菌感染なら別の抗菌薬を

ウイルス感染の場合は、お薬がないため

熱が下がるのを待つ

ということになります。

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 ふぅ~💦

長旅でしたね💦

疲れでしょう💦

 

 

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少し、一息ついてください。

 

実は、まだ細かいところが

説明できていません...

 

長々と説明しましたが、

医学を理解するには

時間がかかります。

私もすべては理解できていないため

皆様の疑問にすべて

応えられていない事でしょう💦

 

説明したい6割程度を

書いたつもりです...

理解しづらいようでしたら

ごめんなさい🙇 

 

これまでのまとめです。

7日以上熱が続き病院を

受診しました。

熱の原因がマイコプラズマ感染症

判明し、抗菌薬が開始となりました。

しかし、2~3日お薬を飲んでも

熱が下がりません。

と言うような場合には、

 

1. クラリスロマイシンが効かない
2. マイコプラズマ感染症によって免疫反応が過剰となった
3. 細菌感染症やウイルス感染症が合併した

といった、3つの可能性が

出てくるのです。

 

この場合は、やはり病院を受診し

血液検査や胸部X線写真、

ウイルス検査等をおこなわないと

分からない場合が多く、

入院となる場合がほとんどです...

 

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点滴治療がやむを得ない

状況になるでしょう。

 

熱が下がらず、

咳もひどい状態で

看病されるお父さん、お母さんは

とても心配でしょう。

 

我々小児科医も

一生懸命、お子さんの治療に

あたらなければなりません。

 

子どもの健康を願い

親御さんの心配を取るべく 

小児科医は日々精進しなければなりません。

 

すべての子が

健やかなる日を

過ごせますように。

そしてお父さん、お母さんが

笑顔でいられますように!

小児科一同、切に願います。

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子どもがマイコプラズマ感染症にかかりました! 症状や治療法を教えて!

マイコプラズマという細菌は

そこまで力強くないけれど、

時々、肺炎になっちゃうので

注意が必要だよ! 

 

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皆さんは「マイコプラズマ」という

言葉を聞いたことがありますか?

マイコプラズマ感染症

はやる年もあれば、

流行がまばらな年もあります。

 

よくお母さん方から...

マイコプラズマって

聞いたことないなぁ💦 とか、

聞いたことはあるけど

どんな病気?

という質問は非常に多いです。

 

小児科医にとっては

馴染み深い細菌感染ですが、

巷ではそこまで

知名度は高くないのでしょう。

 

そこで今回は

マイコプラズマについて

ご説明していきます。

 

マイコプラズマとは?

マイコプラズマという微生物ですが、

分類は、細菌の分類に入ります。

マイコプラズマ菌を口や鼻から吸ってしまい、

菌が肺に届き、感染した人の15%が肺炎になります。

 

年齢:

小児期では、学童期にかかりやすいと言われ、

6歳以上の肺炎の60%が

マイコプラズマ感染症と言われています。

 
症状:

症状としては、持続する発熱、乾いた咳、発疹等、多彩です。

熱は7日間以上持続する場合もあります。

 

潜伏期間:

感染してもすぐに発症するわけではなく

2~3週間の潜伏を経て

症状が出現します。

かかってもすぐには症状が

出ないんですね💦

 

検査:

検査方法ですが、

血液検査やスワブ検査(喉の検査)を行います。

 

具体的には、

血液検査:抗体検査(簡単に言うとマイコプラズマと闘う武器を調べる)

スワブ検査:遺伝子検査(マイコプラズマそのものを調べる)

を行い、組み合わせで

感染したかどうかを判定します。

 

厄介なことに、いくつかの検査を行い

その組み合わせて最終的に判定が下されるため、

検査結果がでるまでに時間がかかるのです。

 

治療:

一般的な治療法は、抗菌薬を使用します。

マイコプラズマによく効く抗菌薬があります。

耐性菌でなければ、2~3日で解熱します。

 

まとめです。

これまでの事をまとめますと、

1. 6歳以上のお子さん

2. 7日以上持続する熱と激しい咳

 

は、肺炎の可能性が高く、

 

3. 原因として、マイコプラズマ感染の可能性あり

4. 検査方法は時間がかかる

5. マイコプラズマであれば抗菌薬がある!

 

ということになります。

 

マイコプラズマという細菌は

飲み薬の抗菌薬で

やっつけられる

弱い菌といっても過言ではありません。

 

中には飲み薬が効かず

入院するお子さんもおり

侮れない場合もありますが、

比較的、自宅安静で症状が治まる

細菌感染症です。

 

もしもお子さんが、7日間以上続く熱に加え

咳がひどい状態ならば、

病院受診をお勧めします。

 

マイコプラズマ感染症の検査ですが、

血液検査や喉の検査は

病院によって異なり、

大きな総合病院であれば

行える可能性が高くなります。

 

肺炎になる前に

病院を受診することが

理想と言えますが、

なかなか病院に行けない時も

あるかと思います。

 

万が一肺炎になってしまった場合でも

まずは飲み薬の抗菌薬を処方してもらい

自宅での治療が可能です。

一日も早く熱が下がることを

願いますが、

抗菌薬を飲んで3日経っても

熱が下がらない場合は

再度、病院を受診した方がいいでしょう。

 

今回は、マイコプラズマ感染症について

お話してみました。

マイコプラズマにかかったお子さんが

一日でも早く解熱することを

僕ら小児科医は願っております。

そして、お母さんの心配が取れます様に祈っております。

胃腸炎になったよ💦 病院にいく3つのポイント!

前回に引き続き今回も胃腸炎についてです。

腸炎を分かりやすく言いますと

嘔吐と下痢がダブルできたということです。

上からも下からも水分が出て行ってしまうということです。

 

むかむかして吐いてしまう、

飲食したら水下痢だ、

という感じです。

 

軽症の場合は、自宅でポカリスエットOS-1

対応しても問題ないのですが、

症状がひどいとそうはいきません💦

 

腸炎症状がひどいと

入院の必要が出てくるのです!

 

では、どのタイミングで

病院を受診した方がいいのでしょうか?

以下の3つのポイントでお話します。

 

前回とまるかぶりですが...

しつこくお話します。

 

1. 嘔吐や下痢の回数が多い時

2. 尿が少ない、または尿が出ない時

3. 熱がでてぐったりした時

この3ついずれか1つでもあれば

病院受診をお勧めします。

 

細かくみていきましょう。

1つ目ですが、

嘔吐や下痢の回数が多ければ多いほど

脱水になりやすい事は

なんとなく想像できると思います。

 

では何回吐くと脱水になるの?

吐くけど飲めているということは

飲めていると一緒?

水様便は脱水になるの?

色んな疑問が生じる事でしょう。

 

外来診察で遭遇するお子さんで

嘔吐が5~6回程度ある場合は

脱水の程度が中等度の事が多いです。

10回以上吐くと脱水がひどく

入院のお話まで出ます。

下痢だけの場合ですが、

回数が10~15回以上あれば

下痢だけでも脱水の状態になっていることがあります。

 

また、飲めるんだけど吐いてしまいます

しかし、しばらくすると飲めるんです。

という場合は多いと思いますが、

水分摂取しても吐くということは

飲んだものも吐くけれど、

体の水分も一緒に出ていく事と同じです。

嘔吐があれば水分摂取は

してかまいませんが、

飲ませても吐くようなら

その先は脱水しかありません。

 

よって、病院受診まえに

嘔吐の回数が5~6回あれば、

病院受診を進めます。

10回以上なら入院を覚悟した方がいいでしょう。

水分摂取が少ないにも関わらず

下痢の回数が10回以上なら

それもまた脱水を起こしやすくなります。

 

2つ目です。尿についてです。

嘔吐した場合、尿が濃くなったり

少なくなったりすることは

経験済みだと思います。

朝おしっこしたきり

夕方までおしっこがない💦

ということは、

体の水分が足りなくなっている

というサインに他なりません。

いつもこの時間におむつを替えているのに

またおむつが乾いている。

起きてからおしっこしていない、

という場合は、脱水状態と考えて構いません。

尿が少ない、またはない場合も

病院受診をためらってはいけません。

 

最後の3つ目は、熱が出た場合です。

熱が出た場合は、胃腸炎の症状が

強くなりやすい傾向です。

嘔吐下痢でだるい状態なのに

さらに熱まで出て

より一層元気がなくなってしまうことが

予想されます。

胃のむかむかで水分摂取ができないのに

熱が出てしまって、水分を取ろうにも

飲む元気がなくなってしまうのです。

熱が出て元気がない場合は、

例え嘔吐の回数が少なくても

脱水状態か手前の事があり

病院受診をお勧めします。

 

脱水の場合に重要となってくるのは水分補給です。

体に水分を入れる事ですが、

それと同じくらい重要なことに

ミネラル分と糖分も

一緒に補う必要があります。

 

 

嘔吐がひどく、飲食できない時に

体のミネラル成分がくるって

または血糖値がさがって

ぐったりしたり

時にけいれんしたりと

厄介な症状が出現することがあります。

 

そうならない前に点滴する必要があります。

点滴は水分補給、ミネラル補給

糖分補給に非常に優れています。

 

よって、水分、ミネラル、糖分を補給するには

病院受診し点滴してもらう方がかえって

治りが早いのです。

 

軽い脱水なら点滴の必要はありません。

しかし、上の1~3の場合は、

点滴してもらった方が

後々の事を考えるとよいのではないかと思います。

 

点滴しても胃腸炎は治りません。これは事実です。

体は、嘔吐や下痢することによって

体に入った病原体を出そうとしているわけです。

しかし、脱水になれば

病原体をやっつけようとする

活力がなくなり胃腸炎

治りが遅くなってしまうのも事実です。

 

点滴は胃腸炎を治す治療ではなく、

あくまでも、胃腸炎を治すための

補助の役目であると思った方がいいかと思います。

 

しかし、脱水がひどいと

補助の役目がとても重要となってきます。

体から逃げた水分を、点滴で補えることで

病原体に侵された体が少し癒されるのです。

 

いかがでしたか?

少々長い文ではありましたが、

腸炎の際に病院へ受診する

タイミングがなんとなく

つかめたでしょうか?

 

なぜ病院へ受診するか??

それは、脱水状態を救うためです。

そのためには点滴することが

必要となってくるのです。

 

ここで注意すべき点があります。

小児科医が診れば、

「あっ、点滴しよう!」

と思うお子さんも

救急受診した場合で

点滴せず帰宅!となってしまう場合があります。

ちょっとした入れ知恵ですが、

救急を受診した場合は

少し症状を盛ることをお勧めします。

より重症にお話するのです。

これは内緒ですよ!!

 

長くなりましたが、

「点滴する」という、子どもにとっては

恐怖でしかない医療行為が、

子どもの体力を回復させる

助けとなれば、小児科医として

これほど安心できる治療法はありません。

 

腸炎になったお子さんが、

その子を看病するご家族が

一日でも早く心やすまることができるよう

小児科一同、切に願っております。

どうか胃腸炎が早くよくなりますように!!

 

 

胃腸炎になった場合の3つのポイント!

本格的な冬が到来しました。
寒い冬は体を温めながら
部屋の中で過ごしたいものです。
 
さて、冬の病気と言えば
代表的なものとして...
インフルエンザウイルス感染症
思い浮かべるのではないでしょうか?
 
しかし今回は、そのインフルそっちのけで、
腸炎に注目していきたいと思います。
 
冬の胃腸炎
よく分からないなぁ??
夏っぽいけど... とお思いでしょう!
 
そうなんです、
冬も胃腸炎が流行るんです💦💦
乳幼児冬季下痢症とも言われまして、
ロタウイルスノロウイルスが有名です。
 
そして、もし胃腸炎になった場合に
どうしたらいいのかの
3つのポイントを
お話したいと思います。
 
とその前に、胃腸炎という病気はどんなもの?
という質問はありませんか?
それは、簡単に言うと「おなかの風邪」です!
 
ウイルスが腸管に悪さして
症状がでるとおなかの病気になるです。
 
具体的な症状は腹痛、嘔吐、下痢です。
熱はあってもなくてもかまいません。
 
少し細かい事ですが、
嘔吐と下痢があれば「胃腸炎
嘔吐だけなら「嘔吐症」
下痢だけなら「腸炎
ということもあります。
 
それら3つをすべてひっくるめて
おなかの風邪といいますが、
今回は「胃腸炎(嘔吐・下痢を伴う)」を
メインに3つのポイントを
お話したいと思います。
 
まず1つ目ですが、病院へ行くタイミングです。
腸炎になった場合、怖いのは脱水です。
病院受診は、脱水を防ぐことにあります。
脱水は嘔吐がひどい場合に
起こりますが、嘔吐の回数として
5~6回が嘔吐あれば脱水になる可能性があり
点滴治療が必要となるかもしれません。
10回以上嘔吐があれば
脱水がひどくなり、入院する可能性が高まります。
 
水分摂取しても吐き続ける場合、
嘔吐の回数が1日で5~6回あれば、
病院受診した方がいいでしょう。
夜の場合は、救急外来の受診をお勧めします。

2つ目は、治療法です。
ひどい言い方になりますが、
根本的に治す薬はありません。(´;ω;`)
吐き気止めや整腸剤は
きやすめにしかなりませんが、
特に整腸剤は飲めるなら飲んだ方が
いいと思います。
 
最後に、予防についてです。
腸炎は嘔吐物や下痢で
感染してしまいます。
ノロウイルスロタウイルス
アルコール消毒では効果ありません。
次亜塩素酸ナトリウムの消毒液が
必要となってきます。
吐物や下痢で汚れた衣服や家具、床等は
次亜塩素酸ナトリウムで消毒すべきです。
 
そして肝心なことは、
マスクをしながら処理すべき
ということです。
 
脱線しますが、ノロウイルス
ロタウイルスは便1gに
1~10億個存在すると言われています。
そしてそのウイルスが100個程度
体内に入ると感染が成立します。
 
というわけで、マスクをしながら
感染処理した方が賢明です。
そして処理後は
手洗い、うがいを必ず行ってください。
これは大人も子供も一緒です。
手伝った方すべてです。
 
腸炎の時だけでも構いません。
徹底した手洗い、うがいが必要となります。
なぜならば、1人の感染者を介して家族全員が
腸炎になってしまう危険性を
含んでいるからです。
 
冬の手洗いは冷たく
億劫になるかもしれません。
しかし、子供を看病する
母(もしくは父)が、その他兄弟・姉妹が
病気にならないためには
手洗い・うがいは「最大の防御」となり得ます。
 
自分に感染させない、
他人にうつさないためにも
徹底した手洗いうがいをお勧めします。
 
腸炎になったお子様が
1日でも早く回復します様に、
そしてまた家族全員が
元気で過ごせます様に、
小児科医一同願っております。

生後6か月未満の発熱...要注意!

明けましておめでとうございます。

2020年、世の中の子供が元気で

過ごせる年になります様に

僕ら小児科医は努力していきます。

 

しかし、本格的な冬になり

大人も子供も

熱が出る、出る💦

 

その発熱の原因は、感染症が主です。

そして感染症の多くはウイルス感染症です。

しかし、ウイルス感染が大半を占める中、

細菌感染症が紛れ込んでいるのも事実です。

 

特に生後6か月未満の新生児や乳児期早期の

発熱は要注意です。

なぜならば、細菌感染症によって熱が出た場合

重症な細菌感染症になるかもしれないのです。

 

ここで生後6か月未満を

大まかに分けてみましょう。

 

生後1か月未満、生後1~3か月未満、

生後3~6か月未満の

3つに分類されます。

 

その中でも生後3か月未満の発熱は要注意です。

免疫システム(簡単に言うと、自分を守る兵隊さんです)が

未熟がゆえに、重症細菌感染のリスクが高くなるのです。

 

生後3か月未満における

重症細菌感染症は、

少し難しくなりますが、

菌血症、細菌性髄膜炎、尿路感染症、細菌性肺炎等が

挙げられます。

 

1つ1つの病気の説明は、

長くなるので避けますが、

上に記載した病気は

いづれも入院して治療が必要です。

 

生後6か月未満の児が熱発した場合、

生後1か月未満であれば即入院、

生後1か月、2か月の3か月未満であれば、ほぼ入院

生後3か月、4か月、5か月の6か月未満であれば、

体の状態や検査データを見ながら入院を検討

といった具合になります。

 

発熱の目安は、「38℃以上から」

と考えていいと思います。

 

生後6か月未満のお子さんが

38℃以上の熱がでた場合は、

小児科が開いていれば、小児科へ。

開いていなければ、

明日の小児科を待たずに

総合病院の救急へ

受診した方が賢明です。

 

子どもは数時間で

全身の状態が変わりやすいものです。

 

明日まで待ってみようかな?とねばらず

なんでもないかもしれないけど、

何でもないことを確認するために

病院に行こうかな!

というスタンスの方がいいと思います。

 

本当に寒くなってきました。

ウイルス感染症にかかりやすくなっています。

風邪をひかぬよう努力しても

避けられないこともあります。

 

生後6か月未満の小さなお子さんが

もし熱がでた場合は、

早めに病院を受診することを

ご家族と前もって話し合ってみてはいかがでしょうか。

 

お子さんの熱がでない事を祈っております!

熱発したお子さんがいましたら、

その熱が1日でも早く下がりますように!!

そしてお母さんの不安や心配が

早くなくなりますように!

そもそも熱って何℃から??

寒くなりました。冬ですね。

風邪をひきやすい季節です。

咳や鼻水だけならいいのですが、

熱まで出たら、さぁ大変💦

 

そういえば、発熱って何℃からいうのだろう?

と疑問に思ったことはありませんか?

今日は、発熱に関する3つのことを

書きたいと思います。

 

まず、1つ目です。

発熱とは何℃からという問いです!

まず始めに、37.5℃未満は平熱である

事を覚えておくととてもいいと思います。

これを踏まえて、

 

1. 37.5℃~37.9℃ は微熱

2. 38℃以上 から発熱

3. 39℃以上 は高熱

という具合になっています。

そうなんです、一般的に

小児科のお医者さんは、38℃以上を発熱としてとらえ

何らかのウイルス感染や細菌感染を疑うということです。

 

2つ目ですが、

熱が上がったり下がったりした場合の考え方です。

夜に熱があったのに朝下がったため

保育園に行ったら、熱が上がって

保育園から連絡がきた💦

という経験はございませんか?

そうなんです、熱が一旦下がった様にみえただけなんです。

これが一番母を悩ませます。

そういう場合は、1日の中で38℃以上あれば、

その後下がったとしても

その日は熱があったと判断するといいと思います。

 

発熱に関する3つ目です。最後になります。

そもそも、熱が下がるということはどういう時でしょう?

それは、

37.5℃未満の熱が、24時間以上経過した場合です。

すなわち、1個の病気が終息に向かっているというサインです。

平熱が1日以上経過して初めて、解熱したといえるのです。

 

今日の事は、お母さん方が考えていた事と少々違ったかもしれません。

我々小児科医は上記の様に発熱のことを考えています。

 

子どもは夕方から夜にかけて熱が上がります。

熱が上がるということは、体を休めてねって

サインでもあります。

できる事なら学校や園を休んで

解熱を確認してから登校&登園してみてはいかがでしょうか?

 

仕事があってなかなか子どもの面倒がみれないこの世の中!

少しでもお母さん方の役に立てるよう

いち小児科医として頑張ります!

お子さんの熱が早く下がります様に!

 

熱が出たらいつ病院へ? 3つのタイミング

今回も熱に関する記事です。

 

お子さんが熱発し、病院を受診しようと

考えている親御さん方。

病院を受診するタイミングって

いつなんだろう?

と、迷ったことはありませんか?

 

そうなんです、迷ってしまうものなんです。

いつ受診した方がいいのかテレビやラジオで

教えてくれたらなぁと

僕ら小児科医はいつも思います。

 

今回は、僕が考える3つのタイミングを

皆さんにご説明していきたいと思います。

 

まずはじめに、病院をすぐにいく場合です。

それはなんといっても、ぐったりしている場合です。

いつもと様子が違ったり、けいれんした場合も

すぐに病院受診した方がいいでしょう。

大抵の場合、熱が出ても元気なことが多いのですが、

ぐったりしたり、いつもと様子がおかしかったり

けいれんしたりすると、

重要な病気が隠れている場合があります。

よって、すぐに病院を受診した方がよいと思います。

 

2つ目ですが、48時間以内に受診した方がいい場合です。

それは、インフルエンザウイルスの検査を希望する場合です。

インフルエンザの検査は、検査キットの問題で、

熱が出てから、12時間から24時間程度たって検査した方が

検査結果がちゃんと反映すると言われています。

よって、熱発して6~7時間程度で検査をして

結果が陰性であってもあてにはならないのです!

では、2~3日経ってから検査した方がいいかと言うと

そうではありません。

インフルエンザに対するお薬は、48時間以内に飲まないと

効果がなくなってしまうのです。

びっくりですね!

と言うことで、インフルエンザの検査を希望される場合は、

早くて12時間、遅くとも48時間以内に

受診した方がいいと思います。

 

最後になりますが、

今度は熱が5日間程度続いた場合です。

一般的にウイルス感染症

4~5日間で熱が下がってきます。

そのため、熱が5日、6日と続く場合は

ウイルス感染症なのか細菌感染症なのか

はっきりさせるために

病院受診をした方がいいでしょう。

元気があっても肺炎でした

と言うことはよくあります。

熱が長引けば長引くほど入院しやすくなりますので

熱が5~6日間続いた場合には

病院受診してください。

 

まとめです。熱が出た際に病院へ受診する3つのタイミングですが、

 

1. すぐに受診する場合:ぐったりしている。いつもと様子が違う。

            けいれんした等、状態がよくない時

2. 48時間以内に受診する場合:インフルエンザ薬が効かなくなるため

               インフルエンザを疑った時

3. 5日間程度続いた場合:ウイルス感染症以外に細菌感染が

             隠れていることがあるため

             例え元気でも受診した方がいい

 

以上で説明が終わりとなりますが、

うまく伝わったでしょうか???

まだまだ書き足りない事だらけです。

 

お子さんが熱発した場合、

仕事の都合であったり、他に面倒を見る子がいたり

病院が遠かったりと、受診するタイミングを逃してしまう

場合も多々あると思います。

 

今回のこの3つのタイミングが何かのお役に立てるなら幸いです。

どうか早くお子さんの熱が下がりますように!

熱さましの使い方、3つのポイントです。

お子さんが熱発して、病院へ受診したとします。

お医者さんから、「熱さましも出しておきますね!」

と言う、お決まりの言葉はよく耳にすると思います。

 

熱が出たので、熱さましを使おうかな!

でもどのタイミングで使うのかしら??

今の状態で使ってもいいのかしら?

と思ったことはありませんか?

 

今回は、熱さまし(解熱剤)の使う際に、

僕ら小児科医が伝えたい

「3つのポイント」をご説明します。

 

その前に、熱さましには、

シロップ、粉、坐薬の3つがあります。

どれも効果は同じと思ってください。

飲めるのならシロップや粉、飲めないなら坐薬

という感じで考えていいと思います。

 

では、1つ目のポイントをお伝えします。

それは、「使用するタイミング」です。

「38.5℃以上の熱」があり

「元気がない」場合や「水分摂取ができない」場合

または「眠れない」場合が、使用するタイミングです。

熱が少し下がった事で、少しの間だけでも元気さを取り戻すことができ

その間に飲食したり、眠ることで

体力温存に努めることができ、

次の熱の波に備えることができるのです。

体を休ませる事がとても重要なのです。

 

2つ目のポイントです。

熱さましを使いすぎると、副作用が出やすくなるということです。

熱が下がらないため、2-3時間おきに

熱さましを使う方が時々いらっしゃいます。

熱が高くぐったりしている状態は

とても心配でしょう。

しかし、副作用がない薬と言うのは残念ながら

存在しないのが現状です。

使用する目安としては、1日2回程度。

6時間以上空けることで副作用を気にせず使用できると思います。

 

最後に、3つ目のポイントです。

いくら熱さましを使っても、「病気は治らない」ということです。

熱が出ているということは、体の免疫細胞さんたちが

「病気と闘っていますよ」ってことです。

熱さましは、熱を下げ体力温存に努める道具だということです。

あくまでも病気を治してくれるのは

免疫細胞さんたちなのです。

また、「けいれんを予防できない」ことも重要です。

新しい文献では、熱さましを使用することで

「熱性けいれんを予防できる」という報告もありますが、

それはまだ新しいものであり、すべての子に対し

当てはまるかと言うと疑問が残ります。

 

まとめです。熱さましを使うときのポイントは、

1. 38.5℃以上の熱で、元気がなく飲食できない場合や眠れない場合

2. 副作用が出ないように、1日2回程度、6時間以上空けて使う

3. たくさん使っても、病気は治らない、けいれんは予防できない

の3つです。

 

しかし、病気の勢いが強い場合には

熱さましを使っても熱が下がらなかったり

下がってもすぐに熱が上昇することは多々あります。

お子さんの様子を観察し、お子さんが元気なく

自宅で様子を見ることが不安な場合は

いつでも小児科を受診してください。

 

子どもの熱が心配で不安なお母さんのお役に立てればと

ポイントを3つに絞って書いてみました。

お子さんが早くよくなりますように。。。

 

熱がでちゃいました! 💦💦

・今、お子さんが熱発しました。

・どうしましょ、どうしましょ💦💦

・少し元気がないわ、病院行こうかしら...

 

・解熱剤がないわ、抗生物質ももらわなきゃ💦💦

・さらに元気がなくなってきた。

・しまった、夜になってしまったわ💦。救急に行こうかしら???

 

・とまぁ、色々な心配事が頭を駆け巡り

・相談する相手がいなければ、さらに不安がつのり

・夜であれば、なおさら寝付くこともできないでしょう。

 

・では、どうして熱がでるのでしょう。

・熱の原因は大まかに3つです。感染症膠原病、腫瘍です。

・しかし、大部分は感染症によって熱がでます。

 

・では、発熱とは何℃からいうのでしょう。

・平熱:37.5℃未満。微熱:37.5~37.9℃。

    発熱:38.0~38.9℃。高熱:39.0℃以上

 と言った体温が目安となります。

・そうです、38℃以上から発熱と考えるわけです。

 

・それでは発熱を認めたからと言って、すぐに病院を受診しないと

 いけないのでしょうか?

・その答えは、NO です。

・そもそも熱とは、生体防御反応と言われています。

 つまり、ある微生物が体内に入った場合に起こる反応です。

 要は、体の中にはいった変なものと戦っているよ、ってサインです。

 

・なので、すぐに病院へ行くのではなく、まずお子さんがいつもと比較して

 元気か元気でないかを見極める必要があります。

・元気でなければ、病院受診をお勧めします。

・元気があっても、熱が心配であれば病院受診を勧めます。

 

まとめ:

・発熱は、38℃以上を指します。

・元気がなかったり、心配な場合は小児科へ受診してください。

 

発熱は、親御さんが一番心配する症状の一つです。

不安な気持ちでいっぱいとなるこでしょう。

しかし、焦るのではなく、少しでいいので落ち着きながら、

お子さんを十分観察し、小児科や救急を受診するタイミングをみてはどうでしょうか。

 

ブログ 始めてみました!!!

・ずっとやりたかったブログです。

・なぜそう思ったか、理由はわかりません と言うか 思い出せません!

・やることに意味がある と言う 前向きな信念の下 始めてみました!!

 

・みなさま初めまして、とある小児科医です。

・経験年数は、若手から中堅と言ったところですか?

・日々精進してくなかで、自分の経験したことを 伝えられることはないだろうか 

 を自問自答していました!

 

・子育て中のお母さん方へ

・自分の子供が病気になった時、病院へいく前に誰かに相談したくて...

・でも、誰に相談しようか... 相談相手が... と思ったことはありませんか?

 

・そんなお母さん方の不安や心配、焦りを 少しでも和らげることができれば!

・小児科を受診した際に、小児科医の言っていることが

 少しでも理解できてもらえれば!

・私がいつも小児科外来でお母さん方に伝えていることを 文章にしてみました!

 

・このブログを読んで、お母さん方が少しでも安心できるなら

 という思いで頑張っていこうかと思います!!!

・名もない小児科医のつぶやきを どうぞよろしくお願いいたします。